当施設のインフォメーションコーナーには、cottu水族館(という名の水槽)があります。
この水槽は鮎川港の地下から海水を汲み上げているので、牡鹿半島の海に生息する魚を飼うことができています。これまで食べ物と認識していた魚でも、ここで飼育しているうちに愛着が湧いてきて、それぞれに名前をつけるようになりました。現在八種いる魚のうちの一種、ババガレイの「バズーカ」は、人の手から餌を食べることに慣れ、水槽に人が近づくと、上目づかいで餌を欲しがります。
ババガレイは、生息域が広く各地で水揚げされるため、ウバガレイやアワダチ等、様々な地方名がつけられているそう。三陸地方ではナメタガレイと呼ばれ、お正月の年取り魚として愛されています。ここ牡鹿半島でも、子孫繁栄を願い、縁起物として子持ちのナメタガレイをお正月に食す風習があります。甘じょっぱく、身はホロホロに煮付けられたカレイと白いご飯(もしくはビール)。浜で暮らしている贅沢を感じる瞬間ですね。
さて、cottu水族館は時たま「生(い)け簀(す)」と間違えられます。バズーカを食べたいというお客様がいらっしゃいますが、誠に申し訳ございませんが、食べられません。カレイらしく砂に潜ったり、タイミングが合えばスタッフが餌をあげているところをご覧いただけるかもしれません。当施設にお越しの際は、ぜひバズーカに会いにきてくださいね!!